2013年5月1日水曜日

御衣黄


復卵:少し変な人

マスター:セブンの飼い主

セブン:太っちょミニチュアダックス♀



復卵:「人は比較対象がいると、どうしても比較してしまうとおもいません?そして、普段は心の何処かに隠してるのに、比較することで、再確認させられたりするんですよ。それは嫌なものでね、へこむんですよね」

セブン:「比較されるから、太って見えてしまうワン」

マスター:「あちゃー、復卵さんすごい落ちてるじゃないですか。何か比較するようなことあったんですか?」

復卵:「こないだ友人の結婚式に出席したんですよ。そこで、多くの人と出会うじゃない。多くの人が普通にやれていることなのに、自分は出来ないんだなーと思ってね。同じことの繰り返しの毎日だと、忘れてるのに、そういう特別な場だと、再確認させられるよね」

復卵:「はー、マスターカクテルを何かひとつ」

マスター:「じゃ、これを」

復卵:「おっ、この中にはいっているのは、桜の花びらをシロップで漬けたやつだね」

セブン:「落ちてる花びらが全てシロップに漬けらてたら、食べ放題だワン」

復卵:「ん?だからか、だとしたら面白いな」

マスター:「どうかしました?」

復卵:「ところでマスター、サクラの花びらって何色」

マスター:「何言ってるんですか、目の前にあるじゃない。ピンクでしょ」

復卵:「そうですね。でも、緑の花を咲かすサクラもあるって知ってる?」

マスター:「緑の花?」

復卵:「『御衣黄』っていうんだけどね。御衣黄も最近見に行ったんだけど、何で緑の花を咲かすのでしょうね」

マスター:「ピンクじゃなくて緑・・・、何ででしょう」

復卵:「僕が想像したのは、ピンクの花を咲かすサクラの種類っていっぱいあるじゃない、それだけの種類があると、比較されると思うんだよね。だから、比較されにくくなるために、今日から緑で行くって決めたんじゃないかな」

マスター:「なるほど、それを面白がってたんですね。わかりました、緑の花びらに合うカクテルを、復卵さんのために考えますよ」

復卵:「よーし、御衣黄のように生きていくよ」

セブン:「シロップにさえ漬けてくれれば、色は何でも良いワン」







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