2013年3月31日日曜日

落ちていく僕





初めての恋は窓越しの恋でした。

寒い季節が終わり、いろいろな花が咲き始めるころ、ビルの二階の美容院で働くあなたの笑顔に、恋に落ちる僕。

少し顔を赤らめたのは、あなたに出会ったから、そんなことと考え、楽しく過ごした二週間。

でも、あなたの顔を見れない日は確実に近づいていく。


そして、とうとうこの時がきました。

あっ、僕を支えてくれる力は弱くなり、僕はあなたが見えるところから、落ちていく。

仲間たちとヒラヒラ舞いながら、あたなを見ることができない地面へ、僕は落ちていくのです。




2013年3月24日日曜日

第三の検索


今のネット検索に限界を感じることが間々ある。小さい町ならなおさだ。

近くで、良い病院を探したいときに、都会だと評判なども簡単に検索できると思もうけど、小さい町だと、場所や電話番号は分かっても、評判などはなかなか分からない。

これは、町の大きさは関係ないかもしれないけど、何か建設中の建物があって、そこに何が建つのかなと思ったとき、ネット検索ではなかなか分からないんじゃないでしょうか。

では、そんなときどうするのか。

僕は、職場のパートさん、おばちゃんに聞きます。

「○○病院が良いよ」、「回転寿司店ができるみたいよ」

すぐに知りたい答えが返ってきます。この人たちはgoogleなのか、と思いました。

みなさんも、ネットに検索に限界を感じたとき、第三の検索、おばちゃん検索を利用してみては。


2013年3月17日日曜日

特化型


先日、友人がやっているBarに行きました。

その友人と会うのは10年ぶりぐらい。だから、話す内容が初対面の人と話すのに近く、10年間を埋める話、表層的な話をした。これは後で書くけど、重要。

友人は海外で数年過ごし、サラリーマンをし、今はBarのマスターをしている。経験が豊富で、その話を聞くのは面白い。

その日はとても面白く充実した日だったけど、少し思うこともあった。

僕以外にも、何人かでその友人とあったんだけど、僕に話しかけるのが一番難しそうにしていた。僕から話すことはあっても、向こうから話しかける回数はすごく少ない。

悲しいとかじゃないし、特に他の人と比べて仲が良くないということでもない。

では、なぜか。

それは、彼が経験特化型の人で、僕が想像特化型の人だからだ。

以前にこのブログで書いたけど、大事なことが4つあると僕は考えてます。何に対しての大事なことかと聞かれると、答えるのが難しいんですけどね。

その4つは、経験、想像、インプット、アウトプット。

4つともバランス良くあればいいんだけど、そのどれかが特化してると、変で面白いんじゃないかと思う。


経験特化型とはどんな人か。

友人を例にだすと、友人はいろんな経験をしたく海外に出て、今は接客業で、お客さんからいろんな経験の話を聞くのが楽しいといった感じだ。

実際、話は面白かった。人は、自分の知らないことには興味があるし、経験の話は深い感情がなく、情報に近く、共感しやすい。だから、初対面の人にも話しやすい。

まー、+面のほうが多い気はした。たまに僕みたいな人に、話に想像、深さがなく物足りないと思われるぐらいかな。


では、想像特化型とはどんな人か。

想像は個人で違い過ぎるので、共感が難しい。だから初対面の人に対して、いきなり自分の想像の部分をだすのは難しい。
しかも、共感が持てるはずの経験の話を面白いと思えない。

でも、一部の人達には、その想像の部分が面白いと思ってもらえ、深く楽しんでくれる。


あとのインプット、アウトプット特化型は、今は考えないでおこう。楽しい想像になりそうだけど、具体的な人に出会ったときに考えようかな。

さて、これを読んでくださっている人はどういったバランスの人なんでしょうか。バランス良くするのがいいのでしょうけど、特化するのも面白いのかもですね。




2013年3月10日日曜日

赤い実?


復卵:少し変な人

マスター:セブンの飼い主

セブン:太っちょミニチュアダックス♀

客壱:常連客



復卵 「ロンドンから日本に帰ってきた友達から、こんなメールがきたんですよ」

マスター 「どれどれ、『店の店員さんの対応が親切で、かわいい人だったよ。今日の、赤い実はじけた、でした。』これがどうかしました?」

復卵 「赤い実はじけたってって知ってる?」

セブン 「赤い実?食べ物?さくらんぼ?食べ物だワン」

マスター 「いや、知らないですねー。意味解らないんで、何かの比喩表現ですかね」

復卵 「おー、知らないですか、少し安心。そうなんです、比喩かなとは思ったけど、それが一般常識だとしたら、恥ずかしくて本人に聞き返せなかったんです」

マスター 「・・・聞き返せばいいのに。それで復卵さんはどういう比喩だと思ってるんです?」

復卵 「前後の文章から考えると、好感をもったとか、恋をしたとか、+の感情かな。でも物がはじけるということは、壊れる?-の感情か?でも笑顔はじけるって言いいかたもあるから、+の感情?」

セブン 「はじけてしまう前に、飛びついて食べてしまうワン」

復卵 「うーん、このまま考えても、答えでない」

マスター 「あっ、分かりましたよ。私は大事な情報を忘れてました」

復卵 「何々?」

マスター 「ロンドンですよ、ロンドン。その友人はこの間まで、英語圏の人でした。つまり、比喩も日本語圏の比喩ではなく、英語圏の比喩で考えるのですよ」

セブン 「海外の赤い実?口の中で夢が広がるワン」

復卵 「なるほど、それは一理ある。それで、英語圏の比喩でどういう意味?」

マスター 「えっ、英語?・・・英語かー」

復卵 「こりゃ、だめだな」

マスター 「じゃ、比喩じゃないとしたら?」

復卵 「直接読んでも意味が解らないから、文字入力の打ち間違いとか」

マスター 「あー、よくありますね。ただ、どういうふうに間違えたんでしょ」

復卵 「そう、そこからの想像が難しい。とりあえず文節で区切ると、赤い、実、はじけた、かな。そのどこかで一か所以上間違えたとして、何か思いつく?」

マスター 「青い実はじけた?赤い実いじけた?おっ、これはどうです、赤い血はじけた」

セブン 「血だと食べれないワーン」

復卵 「どろどろだな。打ち間違いだけならあるかもだけど、前後の意味のつじつまが合わないね」

マスター 「ですねー。うーん、やっぱり解らないか。あっ、客壱さん、赤い実はじけたってしってます?」

客壱 「確か、小学生のころに教科書で習ったな。小学生の女の子が、魚屋の息子に、初めて恋をする話じゃなかったかな」

復卵・マスター 「教科書かー」

マスター 「そういえば、なんでネットですぐに調べなかったんです?」

復卵 「もしネットで検索していたら、答えはすぐ分かるかもしれないけど、今話していた、いろいろな考えは出なかった。いつでも検索できるなら、先に考え、想像したほうが良いかなと思ってね」

セブン 「客壱さんの言ったことが、実は彼の創造かもしれない、という想像はしないのかワン。食べれるものしか信じないワン」



2013年3月2日土曜日

イースターエッグ


友人などから、三つの単語ももらい作った、文章です。


今回の【お題目】

「イースターエッグ」
「ミンミン蝉」
「携帯電話」


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「なにが路子よ!なにが自分の信じる路を歩んで欲しいよ!」

路子はそう叫びながら大広間からでていく。

「待ってください、お嬢様」
 
トメも路子の後を追うが、歳で足が弱いトメは路子に追いつけない。
トメが路子に追い付いたときには、路子は崖の上に立っていた。

「危険です、お嬢様。どうかお戻りください」

「ジョンと一緒になれないなら、生きていてもしかたがないわ。何故ジョンじゃいけないの?彼のおかげでみんなイエス様の教えを知ることができたじゃない」

「ジョンは立派な宣教師です。ですがお嬢様には許婚が…、ご主人様の気持ちも理解してあげてください」

目を合わしたまま、時間が止まったように動かない二人。

「…わかったわ、トメ。ところで今日は何の日か知ってる?」

「…復活際、イースターですね」

「この前、ジョンが教えてくれたわ。イースターエッグの卵にはね、墓と、そこから抜け出すことによって復活する命という意味があるそうよ」

突風が吹いたのはその時だった。
トメの視界から路子の姿が消え、風に流された桜の花びらが舞い散る。


「お嬢様ー」


「すぐに助けを呼べば絶対に助かるはず、絶対に死なせてはならない」

トメは自分に言い聞かせるように口にしながら、崖に急いで近付く。
トメは近付きながら、救急隊を呼ぶためだろう、携帯電話をだして電話をかけていた。

風のせいなのか、一度死んで復活し、ジョンと結ばれようとしたのか、どちらかは解らない。どちらであってもトメには後悔しか残らなかった。



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「オギャー、オギャー」

外で蝉がミンミンと鳴くなか、家の中でも新しい鳴き声が一つ加わった。


「良かったですね、お嬢様」

「なんとか無事に産めたみたい」

「あっ、忘れてました。旦那様に知らせないと」

トメはそういうと、走って部屋を出て、電話をかけにいく。

「トメったら、自分が産んだように喜んでるわね」

トメが部屋に戻ってくる。そして改めて赤ちゃんを見る。

「…うっ、うっ」

「どうしたのトメ、何急に泣いているの」

「すみません、ホントに良かったなと思いまして。過去のことを思うと…」

「そうね、いろいろあったね。 でも、今はホント幸せよ。一番好きな人と一緒になれて、その人の子を産めて」
 
「そうだ、トメ。この子の名前を考えたの この子には自分の信じる路を歩んで欲しい 路子にするわ」